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不動産登記令、不動産登記規則等が一部改正され、2015年(平成27年)11月2日より、法人が申請人となる不動産登記手続きの添付情報が変更となりました。また、2020年(令和2年)3月30日から、同法令等の改正により、法人の代表者の印鑑証明書の提供に関する取扱も変更となっています。
【ⅰ.法人の代表者の資格証明情報について】
2015年(平成27年)11月1日までは、会社等の法人が申請人となって不動産登記手続きを行う際、原則として当法人の代表者の資格証明情報(代表者事項証明書・履歴事項全部証明書等)を提供しなければなりませんでした。
しかし、2015年(平成27年)11月2日より、原則として申請人となる法人の「会社法人等番号」を提供すれば、法人の代表者の資格証明情報を提供する必要がなくなりました。会社法人等番号とは、商業法人登記をしている会社等の法人に対して付される12桁の識別番号のことです。会社法人等番号は、登記申請情報の申請人欄のところに記録(記載)して提供することになります。
一方、会社法人等番号がない法人については、法改正前の取扱のとおり、不動産登記手続きを行う際、申請人となる法人の発行後3カ月以内の代表者の資格証明情報を提供しなければなりません。
また、会社法人等番号を提供できる法人であっても、会社法人等番号を提供しないで、申請人となる法人の発行後3カ月以内の代表者の資格証明情報を提供して不動産登記手続きを行うこともできます。
法人が会社法人等番号を提供して不動産登記の申請を行った場合、法務局側は当該法人の登記情報を閲覧して代表者を確認します。しかし、その前に当該法人の登記が申請されている時は、登記情報を閲覧して当該法人の代表者を確認できません。そのような場合、当該法人登記の手続き完了後、登記情報が閲覧できる状態になってから申請された不動産登記の審査に入ることになるため、その分登記手続きの処理が遅れてしまうケースも出てきてしまいます。
一方、発行後3カ月以内の代表者の資格証明情報を提供して法人が不動産登記の申請を行えば、法務局側はそれを元に審査するため、不動産登記の手続きの遅延発生を防ぐことが可能となります。
そのような理由から、法人が会社法人等番号を提供できる状況であるにもかかわらず、会社法人等番号ではなく、申請人となる法人の発行後3カ月以内の代表者の資格証明情報を提供して、不動産登記手続きを行うことができるようになっています。
【ⅱ.法人の住所証明情報について】
不動産の所有権を取得して、所有権保存登記や所有権移転登記を行う場合、原則として登記名義人になる個人や法人の住所証明情報を提供しなければなりません。新たに所有権登記名義人になる個人や法人が、実在しているか否かを確認する必要があるからです。
法人が所有権登記名義人となる不動産登記手続きを行う場合、これまでは代表者事項証明書または履歴事項全部証明書等を当法人の住所証明情報として提供していました。しかし、2015年(平成27年)11月2日より「会社法人等番号」を提供することにより、当法人の住所証明情報の提出を省略できるようになっています。
【ⅲ.法人の変更証明情報について】
不動産の登記名義人である法人が本店移転を行った場合、それにともなって当該法人の住所(本店)の変更の登記をします。その際、原則として法人の住所(本店)の変更経緯を確認できる履歴事項全部証明書や閉鎖事項証明書等の法人の変更証明情報を提供しなければなりませんでした。しかし、2015年(平成27年)11月2日より「会社法人等番号」を提供することで当法人の変更証明情報の提供を省略することが可能となっています。
ただ、省略できるのは、法人の現在の会社法人等番号で変更事項を確認できるものに限られます。現在の会社法人等番号で変更事項が確認できない時は、当法人の変更証明情報の提供を省略することができません。
2012年(平成24年)5月20日「外国会社にあっては2015年(平成27年)3月1日」以前に、他の法務局の管轄区域内への本店移転登記等を行っていた場合には、その都度、当会社・法人の会社法人等番号が変更されていました。2012年(平成24年)5月20日「外国会社にあっては2015年(平成27年)3月1日」以前に、他の法務局の管轄区域内への本店移転登記を行っていた場合の登記事務でも、変更前の会社法人等番号が記録された登記記録に法人の住所(本店)の変更経緯が記録される取扱がなされていました。
上記のケースに該当する会社・法人が、不動産の所有権登記に記録されている住所(本店)の変更登記をする場合、現在の会社法人等番号を提供しただけでは、法務局側で法人の住所(本店)の変更経緯を確認できません。したがって、このような時は、現在の会社法人等番号の提供の他、当法人の住所変更の経緯が確認できる閉鎖登記事項証明書または閉鎖登記簿謄本等を提供する必要があります。
【ⅳ.法人の代表者の印鑑証明書について】
法人が不動産の売主側の立場で売買による不動産登記手続きを行う場合、当登記の申請人となる法人は、申請情報(代理人が登記手続きを行う場合は委任状)に代表者の実印を押印する必要があります。上記のようなケースで不動産登記手続きを行う場合、これまでであれば、原則として法人の代表者の印鑑証明書(発行日より3カ月以内のもの)を提供しなければなりませんでした。
しかし、2020年(令和2年)3月30日から、「添付情報 印鑑証明書(会社法人等番号〇〇〇〇-〇〇-〇〇〇〇〇〇)」という形で申請情報に申請人となる法人の会社法人等番号を記載すれば、法人の代表者の印鑑証明書の提供を省略できるようになっています。
ただ、法改正前の取扱のとおり、法人の代表者の印鑑証明書(発行日より3カ月以内のもの)を提供してもかまいません。
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