資格者代理人による本人確認情報制度

登記申請をする際、登記識別情報を提供(登記済証を提出)しなければならないときで、これらの書類を提供または提出できない場合、事前通知制度を利用して登記の申請手続きをすることが可能です。

 

→ 事前通知制度についてはこちら

 

しかし、資格者代理人による本人確認情報制度を利用すれば、事前通知制度を省略して登記の申請手続きができます。

 

資格者代理人による本人確認情報制度とはどのような制度なのか、その詳細について説明していきます。

 

 

 

【@.本人確認情報とは】

 

 

登記申請をする際、登記識別情報を提供できない(登記済証を提出できない)ときに資格者代理人(司法書士など)によって提供される本人確認情報とは、申請人が登記申請権限のある登記名義人であることを確認できる事項が記載されている情報(書面)のことをいいます。

 

登記申請を代理する資格者代理人は、まず、申請人となる登記名義人と直接面談し、登記名義人であることを確認できる事項を聴取しながら本人確認を行います。その後、聴取した上記事項の内容を書面上に記載して本人確認情報を作成していくのです。

 

本人確認情報制度も、申請人となる登記名義人の本人確認を行ったうえで登記の申請手続きがなされる点では事前通知制度と共通しています。しかし、事前通知制度の場合は、登記官側で本人確認が行われるのに対し、本人確認情報制度の場合は、資格者代理人側で行われる点が異なります。

 

 

 

【A.本人確認情報に記載してその情報を明らかにすべき事項】

 

 

本人確認情報を提出して資格者代理人が登記申請をするには、申請人が登記申請権限のある登記名義人であることを確認できる情報を提供し、その内容を登記官から相当と認めてもらう必要があります。

 

そこで、本人確認情報制度によって資格者代理人が登記申請を行う際、以下の内容を明らかにしたうえで、本人確認情報に記載して提供しなければなりません。

 

  • 資格者代理人が申請人と面談した日時、場所、その状況 
  • 資格者代理人が申請人の氏名を知っており、なおかつ面識があるときは、その旨およびその面識が生じた経緯

 

※  申請人の氏名を知り、面識があるときとは、以下の場合を指します。

  1. 資格者代理人が、本人確認情報制度を利用して登記申請するときより3ヶ月以上前に、その申請人について資格者代理人として本人確認情報を提供して登記の申請をした場合 
  2. 資格者代理人が本人確認情報制度によって行う登記申請の依頼を受ける以前から、当該申請人の氏名および住所を知っていて、なおかつ、その申請人と親族関係または1年以上にわたる取引関係その他安定した継続的な関係の存在がある場合

  • 資格者代理人が申請人の氏名を知らなかったり、面識がなかったりする場合、その申請人が申請権限を有する登記名義人であることを確認するために提示を受けた本人確認書類の内容及び申請人が申請権限を有する登記名義人であることを認めた理由

 

 

 

【B.本人確認の書類】

 

 

資格者代理人が本人確認情報を作成して登記申請を行う際において、申請人と面識がない場合、面談のときに申請人が申請権限のある登記名義人であることを確認できるための書類の提示を受けて本人確認を行います。

 

資格者代理人が申請人と面談する際、提示を受けて確認しなければならない書類の種類は、以下のとおりです。

 

【@.1種類の書類の提示を受けて確認可能な場合】

 

運転免許証、個人番号カード、住民基本台帳カード、パスポートなどの顔写真付きの書類の場合、1種類の書類の提示を受ければ申請人の本人確認が可能です。

 

 

【A.2種類以上の書類の提示を受けることで確認できる場合】

 

国民健康保険や健康保険の被保険者証、後期高齢者医療の被保険者証、年金手帳などの各種保険証や手帳などのなかから2種類以上の書類の提示を受ければ、申請人の本人確認が可能となります。

 

この場合、提示された書類に申請人の氏名、住所、生年月日の記載がなければなりません。

 

 

【B.官公庁またはそれに準ずる機関からの発行書類と組み合わせて確認できる場合】

 

Aに該当する書類1通と官公庁またはそれに準ずる機関から発行される書類1通の計2通以上の書類の提示を受けることによって、申請人の本人確認ができます。

 

この場合もAと同様、提示書類に申請人の氏名、住所、生年月日の記載がなければなりません。

 

なお、資格者代理人が本人確認情報を作成して登記申請を行う際、本人確認情報と上記の本人確認の書類のコピーを一緒に提出して手続きするのが通常です。

▲このページのトップに戻る