特例有限会社の登記の特徴

 

有限会社として設立された会社は、会社法施行後、株式会社として存続することになりました。そして、この会社のことを「特例有限会社」といいます。

 

特例有限会社にも登記事項が定められており、変更が生じたときはその旨の登記手続きをしなければなりません。特定有限会社の登記は、通常の株式会社の登記と違う点がいくつかあるので、その点を踏まえて手続きを進めていく必要があります。

特例有限会社の役員に関する登記

特例有限会社も通常の株式会社と同様、取締役や代表取締役などの役員が登記事項となっています。取締役や代表取締役が新たに選任されたり、辞任や死亡などにより退任したりした場合、その旨の登記をする必要があります。

 

→ 通常の株式会社の役員変更登記手続きについてはこちら

 

ただ、特例有限会社の取締役は、通常の株式会社の取締役と異なり、任期の規定がありません。特例有限会社の取締役は、定款で任期を定めていない限り、一度就任したらそのまま任期は継続するのです。特例有限会社では、取締役の任期に関する定款規定がない限り、任期満了による退任登記をする機会がありません。

 

そのようなことから、一定の時期に任期満了による取締役改選の機会がある通常の株式会社と比較して、登記懈怠が生じやすくなるので注意が必要です。

 

また、特例有限会社の役員に関する登記手続きをする際、取締役と代表取締役の登記事項が通常の株式会社と違う点を把握しておかなければなりません。通常の株式会社の場合、取締役の「氏名」、代表取締役の「住所、氏名」が登記事項になります。これに対して、特例有限会社の場合は、取締役の「住所、氏名」、代表取締役の「氏名」が登記事項となっています。

 

さらに、特例有限会社の代表取締役の登記がされるのは、会社を代表しない取締役が存在するときだけです。そのため、会社を代表しない取締役が存在しなくなったり、取締役が1人になったりした場合、代表取締役の登記ができなくなります。このような場合は、「代表取締役の氏名抹消」の登記手続きを行います。

有限会社のその他の変更登記

特例有限会社が商号や目的を変更したり、本店を移転したりした場合もその旨に関する登記をする必要があります。登記方法については基本的に通常の株式会社と同様です。

 

→ 通常の株式会社の商号変更(社名変更)登記手続きについてはこちら

→ 通常の株式会社の目的変更(事業内容の変更)登記手続きについてはこちら

→ 通常の株式会社の本店移転登記手続きについてはこちら

 

ただ、特例有限会社の場合、株式の譲渡制限に関する変更登記の手続きができません。特例有限会社では、「株式を譲渡により取得することについて、会社の承認を要する。会社の株主が株式を譲渡により取得する場合には、当該会社は承認したものとみなす。」旨の株式の譲渡制限の定めがあるものとみなされます。(整備法9条1項)

 

特例有限会社では、上記の内容と異なる株式の譲渡制限の定めを設ける定款変更をすることができません。(整備法9条2項)そのようなことから、株式の譲渡制限に関する変更登記の手続きができないのです。

商号変更による通常の株式会社への移行の登記

特例有限会社は、通常の株式会社と異なり、取締役会を置くことができません。また、株式の譲渡制限の規定を設けなければならないので、公開会社になれないのです。しかし、通常の株式会社になれば、取締役会を設置したり、公開会社になったりすることが可能となります。

 

特例有限会社は、商号変更をすることで株式会社へ移行できます。なお、商号変更する場合、「有限会社」から「株式会社」へ変更するだけではなく、会社の種類以外の社名もあわせて変更することが可能です。

 

商号変更による通常の株式会社への移行の登記は、株主総会の決議で定款変更を行い、商号中に「株式会社」の文字を用いる商号変更をした後、株式会社の設立登記と特例有限会社の解散登記を同時に申請することによって行います。

 

 

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